予約前に:文化の日の4連休、日曜の夜は極品に。午前4時に閉まる店の、一人の一時間
大阪から一人で来られた森下さんの、11月1日(日)の夜。マカオのサウナの予約で先に決まるのは日付とホテルと車の時刻まで、担当と無料の追加サービス2つは当日その場で。極品(ジ・エクセレント・サウナ)の個室で扉が閉まってからの60分、石鹸のにおい、リクライナーでの追加、翌4時の閉店と専用車、そして何も入っていない月曜を書きました。
示意図、実際の店舗写真ではありません
日曜の夜八時、森下さんはマカオのホテルの部屋で、脱いだばかりの靴をもう一度履いています。大阪から一人で来られた会社員で、今夜は極品(ジ・エクセレント・サウナ)で過ごすと決めています。火曜の文化の日まで、休みは四日あります。月曜は自分で休みにした日で、何も入れていません。四日のうち、店に預けると決めたのはこの一夜だけです。
メッセージで先に決まっていたのは、日付とホテル、車に来てほしい時刻、それに柔式按摩の60分という系統です。予約から当日までの流れと一人で行く夜の記事を読んでから送ってこられました。担当と、無料の追加サービス2つは、当日その場で決めます。
マカオの側にも、同じ週末があります。11月2日(月)が追思節の祝日で、土曜から月曜まで街が休みです。この三日をマカオで過ごす方にも、日曜の夜は同じ一夜です。
車が着いてから、扉が閉まるまで
九時前、ホテルの車寄せに当サイトの専用車が着きます。行き先はマカオ半島、グランド・エンペラー・ホテル(英皇娛樂酒店)の中にある極品です。ご予約は車より先に届いていて、入口で聞かれることはありません。鍵を手首に着け、浴場でひと風呂あびてから、担当を選ぶ番になりました。柔式按摩の60分はメニューから決めてあり、森下さんが望んでいたのはひとつだけで、腰の後ろをほぐしてほしいということでした。人を一人選ぶところで少し緊張しましたが、腰の後ろに手を当ててみせると、彼女はその場所を見て、大きくうなずきました。それで森下さんの心は決まり、緊張はそこで楽しみに変わりました。選んだ彼女が、森下さんを個室へ連れていきます。
扉の内側の60分
この60分の形は単純で、乾いたベッドの上で身体をほぐされ、最後に熱いタオルで拭かれて終わります。そのあいだ森下さんは一度も起き上がらず、何も片づけません。順番を覚えておく必要もなく、彼女が先に進み、森下さんはついていくだけです。個室にはベッドが一台と扉が一枚あります。その扉が背中で閉まる音がして、森下さんは、予約した60分をここから数えるのだと思いました。彼女が手を置くまでの一分も、この60分からは引かれません。それを確かめて、少し得をした気になりました。うつ伏せになると、肩から脚まで、タオルが一枚掛かります。
最初に来るのは手ではなく、石鹸のにおいでした。彼女はこの部屋に入る前にシャワーを浴びていて、身をかがめると、髪にまだ薄く残っています。タオルが背中の分だけめくられます。人の前で背中を出すというだけのことで、初めてなら、ここで一度だけ息が止まりますが、止める理由はありません。彼女は専門職で、見ているのは背中ではなく、どこが固いかです。目を閉じてしまえば、あとは向こうの順番で進みます。
彼女が最初に手を置いたのは、首でも肩でもなく、さっき森下さんが指で押さえた腰の後ろでした。大阪では朝から夕方までこの腰の上に座っていて、それが仕事だと思っていました。腰のほうがずっと働いていたのだと、森下さんはここで初めて気づきます。重みは一度目より二度目、二度目より三度目が深く、固いところでは遅くなり、骨の上では軽くなります。腰から背骨を上って肩まで行くと、肩の上に自分でも知らなかった固い場所があり、三度目に何かがほどけて、下へ落ちていきました。
肩から下りてきて、さっき指で押さえた場所に来ると、彼女はそこで長く止まりました。場所が変わるあいだも、手が身体から完全に離れることはありません。そこから臀部に移ると、ここは押されている感じがしません。重いものを置かれ、少し経って持ち上げられるだけなのに、そのあとには腰の力が抜けていて、いつからそこに力を入れていたのか思い出せませんでした。息が変わっていたことは、あとになって思い出します。
腿の途中で膝が少し外に動かされ、次に来る場所が分かって、森下さんの脚は勝手に構えました。一秒か二秒で、それは終わりました。力を入れる理由がないことを、身体のほうが先に分かります。彼女の手は何事もなかったように次へ進んでいて、構えたのは森下さんの脚だけでした。森下さんは目を閉じ直し、あとは考えるのをやめました。
ふくらはぎはかかとまでたどられ、森下さんは、かかとに触れられて初めて、そこまで力が入っていたことに気づきました。足の裏は押されるたびに違う場所が返事をして、足の指は、一本目、二本目、と分かれて来ます。どこまで来たのか、森下さんはもう分からなくなっています。
上を向くように言われたのかどうか、森下さんはあとで思い出せませんでした。覚えているのは、天井の明かりが急に目の上にあったことと、タオルが最初と同じ場所に掛かっていたことです。お腹は軽く押されるだけで、それで十分に気持ちがよく、腿の前側も同じ軽さで、膝の上まで一往復します。彼女の手はそこから腕に移ります。脇の下に来たとき、ここもやるのか、と思いました。最後は手で、指を一本ずつ端まで引かれて、右手の小指で順番が終わります。
終わったと分かっても、森下さんには動く理由が思いつかず、そのまま動きませんでした。腕を持ち上げるという考えが頭に浮かんで、そのまま流れていきました。扉が閉まってから今まで、森下さんは一度も時刻を思い浮かべていませんでした。
そこへ熱いタオルが胸に来て、腕、脚へと下りていきます。拭かれるたびに、その場所が乾いて軽くなります。「動かなくていいですよ」の一言があって、森下さんは本当に動きませんでした。扉の外まで一緒に出たところで彼女とは別れ、彼女は入る前と同じように、シャワーへ向かいます。
脚が戻ってくるまでの、リクライナー
森下さんが次に腰を下ろしたのは、リクライナーの休憩エリアの一席でした。背もたれが倒れきったころ、さっきまでの彼女ではない別のマッサージ師が横に立ちます。当サイト経由でご予約の方に付く無料の追加サービス2つを、森下さんはこの席で受けました。個室の中ではなく、8つ(耳かき、垢すり、頭・脚・足・手のマッサージ、手と足の爪の手入れ)の中からその場で2つを選ぶ決まりです。森下さんはフットマッサージと耳かきにしました。脚がまだ自分のものに戻っていなかったからです。
極品の営業時間は12:00から翌4:00までで、セラピストの在籍時間も同じ12:00から翌4:00までです。朝までいる店ではなく、その時刻に扉が閉まって夜が終わるので、森下さんはその前に専用車でホテルへ戻りました。月曜には何も入っておらず、起きる時刻も決めていません。身体には60分ぶんの重さがまだ残っていて、火曜に大阪へ帰ります。
予約前に決まること、当日決めること
メッセージで決まるのは左の列まで、右の列は店で決める部分です。担当をこちらで先に選んでお伝えすることはしません。
| 予約前に決められること | 当日、その場で決めること |
|---|---|
| 日付・車の時刻・ホテル・店・施術の系統 | 担当のセラピスト・無料の追加サービス2つ |
予約前に、よくいただく質問
「初めてでも、極品で大丈夫ですか」
当サイトの店舗ページでは、極品を「経験者向き」としています。一人では入れないという意味ではなく、流れが頭に入っている方のほうが60分を使い切れる、という意味です。森下さんも二本の記事を読んでから予約しています。まったく初めてなら、初めての方へと6店舗の選び方から読んでください。
「部屋で、こちらから何か話す必要はありますか」
ありません。腰か肩か、どこが固いかをゆっくり一言伝えれば足ります。あとの順番は彼女が持っています。黙っていたい方は黙っていて構いませんし、それで60分が薄くなることはありません。
料金はいくらですか、というご質問も届きます。数字は店舗一覧の極品のページに載せていて、最新の料金はご予約時にご案内します。残りのご質問はよくある質問にまとめてあります。
ご予約は、一通で
日付と人数、ホテル名、施術のご希望の四つを、日本語のまま一通にしてLINEかWhatsAppでお送りください。車の時刻と店への申し送りは当方が引き受けます。担当と追加の2つだけは、着いてからご自身の目で決めていただきます。
四日のうち、森下さんが店に預けたのは日曜の夜だけでした。扉が閉まって、彼女が始めました。月曜の朝は、カーテンの隙間の光で目が覚めるまで、誰も起こしに来ません。